しゅみしゅき

こちらゲーム、アニメ、映画、お出掛け、イベントで感じたことになります。。

【Netflix】「時のクマ、ウォルド―」”中身の無い”キャラクターの内面【ネタバレ含む】【後日整理予定】

~ざっくりな見どころ~

①民衆から評価される政治家と言うものは、民衆に寄り添った政治的主張を掲げた存在。ではなく、ただ民衆の不満の代弁者であり、政治的世間的に都合の良い中身の無い存在が持て囃されるという皮肉。

 

②民衆は主張の背景たる”中身”も、主張者の”中身”に対しても無関心で、ただ耳障りの良い言葉をいう都合の良い存在を掲げたがると言う皮肉。

架空の存在だからこそ、何物にもとらわれない言動が魅力だったのだが、その中身として演じていた存在に対しても世間は気にも留めず、中身の無い主張によって人気を博したウォルド―は、”中身”の存在にさえも民衆は気にしていないという皮肉。

 

~あらすじ~

ウォルド―という架空のアニメキャラが、下品な口調と主義主張なくただ民衆の不満を煽るだけの”中身の無い”主張を掲げて政治の世界へ進出し民衆から多大な評価を得る。

 

選挙に出場したウォルド―は他の候補者とともに討論番組に出演。共演者の政治家たちの活動を自らの私欲の為に利用している不自然さを指摘する。

政治家と言えど人間であればその行動について裏を勘ぐり不信感を与えてしまうものだが、ウォルド―は架空の存在であり、そこに主義主張は存在しないことを民衆も理解している。だからこそ”中身の無い”ウォルド―に人気が集まっていく。

 

しかし、ウォルド―の話す言葉、仕草はジェイミーという一人のコメディアンが演じている。

話の方向性こそ番組内で決定されていたが、ウォルド―は彼あっての存在である。

・・・そう思っていたのは実は彼だけであり、ウォルド―の政治活動に賛同できなくなったジェイミーは演技中に突然操作室から飛び出しウォルド―に投票するなと声を荒げるが、代わりに操作されたウォルド―からのコイツを捕らえろの指示に民衆が従いあっさりとジェイミーの主張はかき消されてしまう。

 

ウォルド―に関わる番組スタッフもウォルド―を指示していた民衆も、誰も”中身”には興味なくただウォルド―という下品で主義主張も中身もない存在だけを観ていたのである。